2月27日に放送された「Pokémon Presents 2024.2.27」で、「Pokémon Trading Card Game Pocket」(以下PTCGP)が発表されました。
PTCGPとPTCGLの違いについて、当サイトにお問い合わせが多く来ていたため、現在の情報からわかる範囲でまとめてみました。
1.ルールの違い
PTCGPとPTCGLは根本的にルールが異なります。
映像に登場したクリーチャーズの北野裕司氏は「バトルにおいてはちょっとした隙間時間など短い時間でも気軽に楽しんでいただけるよう従来のグランドデザインを踏襲しつつ新たなルールを取り入れています。」と発言しています。
さらに映像内に登場したカードは既存のカードとテキストが異なり、誤解を恐れずに言えば「パワーダウン」しているように見えます。
これは北野裕司氏の発言も含めて推測すると、より短時間で決着がつくように全体的な数値を下げモバイルアプリに特化した構造にポケモンカードを再設計しているようです。
さらに映像中には懐かしいイラストのカードも登場しています。「パワーダウン」したことによってカードパワーのインフレで現在のカードプールではカジュアルでも採用が難しいカードを無理なく楽しめる可能性があります。
ルールの違いについてまとめると、よりカジュアルに特化したポケモンカードです。海外では「ポケモンカード デュエルリンクス」と表現する人がいました。
遊戯王はマスターデュエルというアプリとデュエルリンクスという2つのアプリが存在し、後者は従来の遊戯王の簡略版ルールを採用しているため的を射た表現かと思います。
残念な点としては紙のカードのカードプールやレギュレーションとはおそらく同期しない点でしょうか。さらにPTCGPではおそらくフェアリータイプはなかったことになっています。
2.コレクション要素
PTCGPでは毎日2パック無料でパックが開封でき、様々なカードをコレクションできるとアピールされています。また、「パック」は既存のものではなく、アプリ独自のものとなるようです。
また、北野氏は「デジタルだからこそ実現可能な新たな表現に挑戦」と発言しています。これは3D仕様のカードとアプリ独自の「イマーシブカード」を指しているようです。
北野氏によればイマーシブカードは「ポケモンカードのイラストの中に飛び込んでいるような感覚」をイメージしているようです。
PTCGPではこれまで発売した全てのカードを含めたとてつもなく大きなカードプールから少しずつパックを通してアプリ内に弱体化させたカードが実装されていくものと思われます。
PTCGP紹介の映像では「Open Packs(パックを開封)」という言葉が多く使われました。PTCGPでは対戦よりもコレクション要素に重きを置いている印象を受けます。
3.パックコードなどについて
PTCGLは紙のパックについているコードを入力したりPTCGL Storeで購入したコードを入力することでゲーム内でも同じパックを開封することができました。
PTCGPではおそらく同じ仕様にはなりません。先に紹介したようにアプリ独自のパックが用意されているため、現実と同じパックを開封することはできないでしょう。
しかし紙のパックにコードを付けること自体は難しくないため、紙のパックを購入するとゲーム内アイテムが手に入る(対応しないパックなど)ようになる…かもしれません。
4.まとめ
PTCGPはポケモンカードをプレイしたことがない層を取り込むためのカジュアルなアプリという印象を受けました。
PTCGLとPTCGPは遊戯王に存在する2つのアプリマスターデュエルとデュエルリンクスのような関係性になっていくのではないかと思います。
これまで通りPTCGLはプレイヤー向け、PTCGPは初心者~カジュアル層向けの住み分けになりそうです。
日本ではコンプガチャ規制によって、進化ポケモンというメカニズムがカード合わせに該当しそうなポケモンカードのアプリが難しいのではないかという意見があり、日本版を絶望視していたので、今回の発表には驚きました。
イマ―シブカードなどデジタル独自のポケモンカードの表現はどれも素敵で今からワクワクしています。
今後PTCGPでポケモンカードに興味をもったプレイヤーが紙のカードを始めたりPTCGLを始めることが増えるかもしれませんね。