【バトルパス配布デッキ】メガダークライex~バッドアッパーが導く、夜襲と深淵の一撃~

今回紹介するのは、メガダークライex(Mega Darkrai ex)を主軸にした悪タイプのデッキです。
このデッキのコンセプトは、ストリンダー(Toxtricity)の特性バッドアッパー(Sinister Surge)でエネルギー加速とダメージカウンター(ダメカン)の生成を同時に行い、メガダークライexをはじめとする悪タイプのアタッカーを起動して攻撃していくというもの。似たコンセプトのデッキとして、以前メガサメハダーex(Mega Sharpedo ex)デッキの記事を投稿しているので、あわせて読むと理解が深まります。
配布時のデッキリスト
配布時のデッキリストです。記事下部にはカスタマイズしたデッキリストも掲載しています。

① 基本の回し方
序盤:エレズンを並べ、メガゲンガーexへの進化を目指す

序盤はエレズン(Toxel)を2体場に出すことを意識しましょう。基本は先攻を取りたいデッキですが、後攻になってしまっても、エレズンのワザなかまをよぶ(Call for Family)でたねポケモンを展開できます。これでエレズンや他のたねポケモンをベンチに展開し、次のターン以降、ストリンダーに進化させられるように立ち回ります。

余裕があれば山札を確認し、メガゲンガーex(Mega Gengar ex)の進化ラインが山札にあるなら、ゴース(Gastly)まで出しておき、2ターン目以降にメガゲンガーexを立てることを目指します。メガゲンガーexが場にいれば、特性かげかくし(Shadowy Concealment)により、自分の悪ポケモンが相手のポケモンexのワザのダメージできぜつしたとき、相手が取るサイドを1枚少なくできます。

ゴースを序盤に展開できなくても、サポートのギーマの一手(Grimsley’s Move)で山札の上から7枚を見て、悪ポケモンをベンチに出すことができます。さらに、スタジアムの夜のアカデミー(Academy at Night)で手札のメガゲンガーexを山札の上に置いてからギーマの一手を使えば、進化を経由せずにメガゲンガーexをいきなりベンチに展開することもできるので、あきらめずに狙っていきましょう。
中盤:バッドアッパーでメガダークライexを起動

2ターン目以降は、エレズンをストリンダーに進化させて、特性バッドアッパーでベンチの悪ポケモンに基本悪エネルギーを加速していきます。ここでメガダークライexを場に出し、攻撃の準備を整えましょう。メガダークライexはたねポケモンなので、進化を待たずにすぐエネルギーをつけ始められるのが強みです。
メガゲンガーexで攻撃することもありますが、メガゲンガーexが倒されてしまうと、再度メガゲンガーexを場に出すことが困難なので、メガゲンガーexはなるべくベンチで温存し、ゲームを通して特性かげかくしが発動している状態にしておきましょう。
ナイトレイド:ベンチのダメカンが乗っていると、220ダメージ
メガダークライexの上ワザ、ナイトレイド(Night Raid)は、悪エネルギー2枚で使えて、自分のベンチポケモンにダメカンがのっていれば220ダメージを与えられます。

ここで重要なのが、ダメカンは「ベンチ」に残しておく必要があるという点です。ストリンダーを2体以上立てておけば、バッドアッパー2回でメガダークライexと別のベンチの悪ポケモンにエネルギーとダメカンを供給できます。あとは手札からメガダークライexにエネルギーをつけてバトル場に出ることで、ベンチにダメカンを残したままナイトレイドの条件を満たして攻撃できます。

さらに、モモワロウex(Pecharunt ex)の特性しはいのくさり(Subjugating Chains)でメガダークライexをバトル場に出してどく状態にし、ポケモンのどうぐのくさりもち(Binding Mochi)をつければ、ナイトレイドのダメージは260まで伸びます。
アビスアイ:特殊状態の相手を強制きぜつ
下ワザのアビスアイ(Abyss Eye)は、相手のバトルポケモンが特殊状態なら、そのポケモンを残りHPに関係なくきぜつさせるという強烈なワザです。ナイトレイドで倒せないHPの高い相手には、このアビスアイで攻撃していきましょう。

相手のポケモンを特殊状態にする手段は、このデッキにいくつも用意されています。グッズのダークベル(Dark Bell)は、お互いのバトルポケモンをこんらんにします(悪ポケモンは除くので、悪タイプのこちらは影響を受けません)。エーススペックのデンジャラス光線(Dangerous Laser)なら、相手をやけどとこんらんにできます。サポートのルチアのアピール(Lisia’s Appeal)は、相手のベンチのたねポケモンをバトル場に呼び出したうえで、こんらんにできます。
これらのカードは、アビスアイの条件を満たすためだけでなく、相手のポケモンをこんらんにして動きを制限する妨害カードとしても強力です。
このメガダークライexを中心に、他に採用されている、ハブネークやモモワロウexも使いながら、いろんな悪ポケモンで攻撃していくのが基本的な動きになります。ハブネークやモモワロウexの使い方については、メガサメハダーexのデッキ解説を参考にしてください。
メガサメハダーexデッキとの違い

先に紹介したメガサメハダーexデッキも同じストリンダーを軸にした悪デッキですが、メガサメハダーexは「自分にのったダメカンを力に変え、270ダメージ以上で正面突破する速攻デッキ」、メガダークライexは「ダメカンを利用した220ダメージを基本に、特殊状態からアビスアイで大型ポケモンを強制きぜつさせるデッキ」です。
それぞれの違いを簡単にまとめてみました。
| 比較 | メガサメハダーex | メガダークライex |
|---|---|---|
| メインアタッカー | 1進化・HP330 | たね・HP280 |
| 基本ワザ | ハングリージョー270 | ナイトレイド220 |
| ダメ―ジUPの条件 | 自身にのせる | ベンチに残す |
| 高HPへの対処 | 打点を積み重ねる、ボスの指令でかわす | アビスアイで強制きぜつ |
| サイド対策 | レガシーエネルギー | メガゲンガーex |
まず異なってくるのが、ダメカンを置く場所についてです。メガサメハダーexのハングリージョー(Hungry Jaws)は「自分自身」にダメカンがのっていることが条件なので、バッドアッパーをそのままメガサメハダーexに使えば火力の準備が完了します。一方、ナイトレイドの条件は「ベンチ」のダメカン。バッドアッパーをつけたメガダークライexをバトル場に出してしまうと、そのダメカンはもうベンチにはありません。だからこそ、ストリンダーを複数立てて、ベンチのメガダークライex以外のポケモンにダメカンを残す盤面づくりが重要になります。
サイドの取られ方への対策も対照的です。メガサメハダーexは高いHPとレガシーエネルギー(Legacy Energy)で一度だけ耐えるのに対し、メガダークライexはHP280と倒されやすいぶん、メガゲンガーexのかげかくしで継続的にサイド枚数を操作して補います。複数回サイドをずらせる一方で、メガゲンガーexを場に出すことが難しく、どちらもメリットデメリットがあると思います。
② このデッキを改善するなら入れたいカードとその理由
デッキコンセプトが似ているメガサメハダーexの記事で紹介した入れ替え候補のうち、イベルタル(Yveltal)、モモワロウ(Pecharunt)、シャリタツ(Tatsugiri)、エネルギーつけかえ(Energy Switch)はこのデッキでも採用できます。理由は前回の記事を参照してください。ここでは、今回追加で紹介するカードを解説します。
イーユイ(Chi-Yu)

イーユイは、次の新弾で追加される注目カードです(記事執筆時点ではPTCGL未実装)。ワザのうずまくねたみ(Whirling Envy)は悪エネルギー1枚で使えて、このポケモンにダメカンがのっていれば110ダメージを与えられます。バッドアッパーのエネルギーとダメカンがそのまま起動条件になる、手軽に作れるサブアタッカーです。
ロケット団のニューラ(Team Rocket’s Sneasel)

ロケット団のニューラのワザ、ねくびをかく(Strike the Sleeper)は、相手のベンチポケモン1匹に、そのポケモンにのっているダメカン1個につき20ダメージを与えます。アドレナブレインで相手のベンチに送ったダメカンを、そのまま追撃の火力に変換できるカードです。
アラブルタケ(Brute Bonnet)

アラブルタケのワザ、まくしなぐる(Relentless Punches)は、相手のバトルポケモンにのっているダメカン1個につき、ダメージが50ずつ上がります。マシマシラのアドレナブレインで相手にダメカンを送ってから攻撃するのが基本の使い方です。
このデッキはメガサメハダーexデッキよりストリンダーの採用枚数が多く、1ターンに複数回バッドアッパーを使えるので、アドレナブレインの弾となるダメカンを用意しやすく、このカードを活かしやすい構築といえます。
たとえば、バッドアッパー2回でダメカン4個を生成し、マシマシラ2体のアドレナブレインで相手のバトルポケモンにダメカンを6個送れば、まくしなぐるのダメージは50+300で350。アドレナブレインで乗せたダメカン分を含めて、メガシンカexすら一撃で倒せる火力になります。
マシマシラの増量

アドレナブレインは打点補助の要なので、マシマシラの採用枚数を増やすのも有力な改善です。上で紹介したロケット団のニューラやアラブルタケとの相性も良くなります。
メガアブソルex(Mega Absol ex)

メガアブソルexは、ワザのデスピリオド(Terminal Period)で、相手のバトルポケモンにダメカンがちょうど6個のっていればきぜつさせることができます。アドレナブレインでダメカンの数を調整できるこのデッキとは好相性です。もうひとつのワザ、あくのかぎづめ(Claw of Darkness)も200ダメージに加えて相手の手札を1枚選んでトラッシュできる強力なワザで、スペシャルレッドカード(Special Red Card)のような手札干渉と組み合わせれば、相手の動きを止めることもできます。
ボルケニオンex(Volcanion ex)

ボルケニオンexは、特性やけつくじょうき(Scalding Steam)で、バトル場にいれば相手のバトルポケモンをやけどにできます。アビスアイの条件となる特殊状態を、特性だけで用意できるのが魅力です。ただし、にげるために必要なエネルギーが多いので、モモワロウexや、特性スカイライン(Skyline)で入れ替えを助けるラティアスex(Latias ex)などを同時に採用しましょう。
エキサイトスタジアム(Lively Stadium)

エキサイトスタジアムは、お互いの場のたねポケモン全員の最大HPを30上げるスタジアムです。メガサメハダーexデッキと違い、このデッキはメガダークライexをはじめ、たねポケモンがアタッカーになることが多いので、耐久力を上げるために採用しても良いでしょう。
めまいの谷(Dizzying Valley)

めまいの谷を貼っておくと、進化してもこんらんが回復しなくなります。ポケモンカードのルール上、こんらんは「ベンチに下がる」か「進化する」ことで回復できますが、そのうちの一つを防げるわけです。ダークベルで相手のポケモンをこんらんにさせて時間を稼ぎたいときにおすすめです。
エーススペックの候補

エーススペックの候補は、デンジャラス光線のほかに、シークレットボックス(Secret Box)、アンフェアスタンプ(Unfair Stamp)、プライムキャッチャー(Prime Catcher)が挙げられます。
アビスアイ主体で戦うならデンジャラス光線、安定感を求めるならシークレットボックスなど、自分の戦い方に合わせて選んでみてください。
入れ替え候補
入れ替え候補として、以下のカードを推奨します。
夜のアカデミー、ギーマの一手:この2つのコンボを使えるタイミングが非常に難しいため、不採用にしても良いと思います。
メガゲンガーexとその進化ライン、ふしぎなあめ:夜のアカデミー+ギーマの一手のコンボが難しいのはもちろん、それぞれのカードが1枚採用ということもあり、揃えことが難しいと思います。特性かげかくしがなくなってしまいますが、まずはバッドアッパーを使ってアタッカーを作成していくことに重点をおいた構築にするのが良いと思います。
アンズの秘技:バッドアッパーを使ってのエネルギー加速で事足りるため、不採用にしても問題ないと思います。とは言え、エレズン、ストリンダーを十分に揃えられない序盤に手札にあると嬉しいカードではあります。
ハブネーク:最大240ダメージを出すことができるのは非常に強力ですが、メガシンカexが場にいないといけない条件ため、制約が少ないイーユイやアラブルタケを採用することをおすすめします。
改善したデッキリスト

入れ替え候補で紹介した、ギーマの一手、夜のアカデミー、メガゲンガーexの進化ライン、ふしぎなあめ、ハブネーク、アンズの秘技は不採用とし、メガダークライexの採用を3→2に変更しました。
イーユイ、メガアブソルex、アラブルタケ、エネルギー付け替え、エキサイトスタジアムを新しく採用しました。さらに、マシマシラ、夜のタンカ、ダークベル、ルチアのアピールの採用枚数を増やし、基本の回し方で紹介した戦い方をよりしやすくしました。
ダークベルとルチアのアピールの枚数を増やしたので、エーススペックをシークレットボックスに変更しました。慣れてきたら、このようなカスタマイズを試してみてください。
③ 使用時に注意すべきポイント
かげかくしが働くのは「ポケモンexのワザのダメージ」だけ

メガゲンガーexのかげかくしで取られるサイドが減るのは、自分の悪ポケモンが「相手のポケモンexのワザのダメージ」できぜつしたときだけです。ポケモンex以外のポケモンの攻撃や、ドラパルトex(Dragapult ex)のワザファントムダイブ(Phantom Dive)のようなダメカンをのせる効果できぜつした場合には適用されません。
また、対象は悪ポケモンだけなので、マシマシラやニャースex(Meowth ex)はかげかくしの対象になりません。相手の残りサイド枚数を見ながら自分の行動を選ぶとき、この仕様を忘れがちなので注意しましょう。
アビスアイの前に、相手を特殊状態にするのを忘れずに

(このエフェクトはPTCGLのアップデートによって変わる可能性はあります)
上記の画像は、相手のポケモンが状態異常の有無によるアビスアイを選択した際の違いを実際のPTCGLの画面で紹介しています。
上は相手のポケモンが状態異常異常ではない場合、青黒いエフェクトがメガダークライexから出てきて不発に終わってしまいます。
下は相手のポケモンが状態異常の場合、赤いオーラがメガダークライexから放たれて、
相手のポケモンが気絶します。
アビスアイは、相手のバトルポケモンが特殊状態になっていて初めて働くワザです。エネルギーがそろったからと勢いよくワザを宣言する前に、ダークベルやルチアのアピールなどで相手を特殊状態にできているか、必ず確認しましょう。意外と忘れがちなポイントです。PTCGLの仕様上、相手のポケモンが状態異常でなくとも、アビスアイを選択できてしまいます(実際の紙のカードでも技宣言はできます)。この時、状態異常ではなかったら技は不発に終わってしまいますので、気を付けましょう。
また、モモワロウexのしはいのくさりでどくになるのは「自分の悪ポケモン」です。このどくではアビスアイの条件は満たせないので、相手のポケモンにはダークベルなどで別途特殊状態を与える必要があることも覚えておいてください。
バッドアッパーの対象はベンチの悪タイプのみ
メガサメハダーexの記事でも紹介した通り、バッドアッパーのエネルギー加速は「ベンチにいる悪タイプのポケモン」だけが対象です。バトル場のポケモンや、悪タイプではないマシマシラにはエネルギーをつけられないことを、あらためて意識しておきましょう。
④ このデッキの強みと弱み
強みの1つ目は、メインアタッカーがたねポケモンで、攻撃態勢を作りやすいことです。メガサメハダーexはキバニアから進化する必要がありますが、メガダークライexは場に出した番からエネルギーをつけ始められるため、序盤にアタッカーを用意できず攻撃が遅れるリスクが比較的小さくなっています。ストリンダーを複数体立てれば、バッドアッパーと手貼り(1ターンに1回、手札からエネルギーをつける権利)で3エネルギーを一気に用意できるので、アビスアイまで素早く狙えます。
2つ目は、相手のHPに応じて2種類の攻撃プランを使い分けられることです。HPの低いポケモンにはナイトレイドの220ダメージ、220で倒せない高HPのメガシンカexには、特殊状態からのアビスアイ。相手に合わせて最適な攻撃を選べる対応力は、このデッキならではの武器です。
一方で弱みは、盤面作りが複雑で、ベンチが窮屈になりやすいことです。複数のストリンダー、メガダークライex、メガゲンガーexの進化ライン、マシマシラ、モモワロウex、キチキギスex(Fezandipiti ex)やニャースexと、置きたいポケモンが多く、理想の盤面を作ろうとするとベンチ枠が不足しがちです。対応力が高いぶん、盤面管理やプレイ判断はメガサメハダーexより難しいデッキといえるでしょう。
まとめ

今回は、メガダークライexデッキの回し方から、メガサメハダーexデッキとの違い、改善カードまで紹介してきました。
このデッキの魅力は、ナイトレイドの速攻とアビスアイの強制きぜつという2つの顔を、相手に合わせて使い分けられることに尽きます。最初はベンチにダメカンを残す盤面づくりや、特殊状態の管理に戸惑うかもしれません。しかし、バッドアッパーの使い方ひとつで勝敗が変わるこのデッキは、うまく回せたときの手応えも格別です。基本の動きを覚えて、慣れてきたら今回紹介した改善カードで自分だけの構築を作ってみましょう。
同じストリンダー軸でも、メガサメハダーexとはまったく違う景色が見えるはずです。闇の力で戦局を支配する感覚を、ぜひPTCGLで味わってみてください。
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