今回紹介するのは、ジュナイパーex(Decidueye ex)を主軸にした草タイプのデッキです。

このデッキの持ち味は、なんといっても高い妨害性能です。ジャッジマン(Judge)やビビヨン(Vivillon)で相手の手札に干渉し、ジュナイパーexのワザで相手のエネルギーをトラッシュに送り続けることで、相手に思うような動きをさせずにゲームを支配していきます。撃ち合いではなく、相手を縛って勝つ。そんなコントロールデッキならではの楽しさが詰まった1つです。

この記事では、基本の回し方から手札干渉のコツ、デッキを改善するためのおすすめカードまで紹介していきます。

配布時のデッキリスト

配布時のデッキリストです。記事下部にはカスタマイズしたデッキリストも掲載しています。

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① 基本の回し方

序盤:モクローとコフキムシを並べて一気に進化

まずはモクロー(Rowlet)とコフキムシ(Scatterbug)をできるだけ多くベンチに並べましょう。このデッキにはスタジアムの活力の森(Forest of Vitality)が採用されており、これを貼れば、草ポケモンは出したターンにすぐ進化できるようになります(お互いの最初の番を除く)。

2ターン目以降に活力の森を貼ることで、一気にジュナイパーexやビビヨンまで進化することが可能です。

そのためにも、リーリエの決心(Lillie’s Determination)やヒカリ(Dawn)、むしとりセット(Bug Catching Set)などを使って、フクスロー(Dartrix)、ジュナイパーex、コフーライ(Spewpa)、ビビヨンといった進化ラインを手札に集めていきましょう。

中盤:スナイパーアイの条件を整える

ジュナイパーexのワザ、クラッシュアロー(Crushing Arrow)は、本来なら草エネルギー1枚と無色エネルギー3枚の合計4枚を必要とします。しかし、特性スナイパーアイ(Sniper’s Eye)により、相手の手札がちょうど4枚のとき、ワザに必要な無色エネルギー3つ分がすべて不要になり、草エネルギー1枚で攻撃できるようになります。

このデッキで相手の手札を4枚にする手段は、2種類あります。

1つ目は、ジャッジマンです。お互いの手札を山札に戻して4枚ずつ引き直すので、これが最も簡単で確実な方法です。序盤の手札干渉として使用するのも非常に強力です。

2つ目は、ビビヨンの特性おおきなはね(Grand Wing)です。相手の手札をすべて山札の下に送り、山札の上から4枚を引かせる手札干渉の特性で、こちらも相手の手札を確実に4枚にできます。ジャッジマンと違って手札を山札と混ぜないため、前の番に相手がせっかく手札に加えたカードを、そのまま山札の一番下に流してしまえるのが強力です。また、自分の手札は干渉されないので、こちらの動きを崩さずに条件を整えられるのも利点です。

終盤:クラッシュアローで攻撃しながらエネルギーを破壊

クラッシュアローは、240ダメージを与えながら、相手のバトルポケモンのエネルギーを1枚トラッシュできるワザです。手札干渉とエネルギー破壊、2つの妨害を毎ターン押しつけていくのが、このデッキの基本の動きになります。

このデッキには、グロウ草エネルギー(Growing Grass Energy)が採用されています。これをつけた草ポケモンは最大HPが20上がるので、ジュナイパーexの耐久力を高めて、クラッシュアローを使える回数を増やしていく動きも強力です。

ジーランス+フェザーショットでベンチ狙撃

このデッキに採用されているジーランス(Relicanth)が自分の場にいると、特性きおくにもぐる(Memory Dive)により、バトルポケモンは進化前のワザも使えるようになります(ワザに必要なエネルギーは必要です)。つまり、ジュナイパーexはフクスローやモクローのワザを、ビビヨンはコフーライやコフキムシのワザを使えるようになるのです。

ここで特筆すべきなのが、フクスローのワザ、フェザーショット(Feather Shot)です。このワザは、ついているエネルギーをすべてトラッシュして、相手のポケモン1匹に90ダメージを与えるベンチ攻撃です。一見すると地味に思えるかもしれませんが、スナイパーアイの条件を満たしていれば、なんとエネルギー0枚でこのワザを使うことができます。

クラッシュアローで相手のエネルギーを枯らしてリソース(対戦中に使える手札や山札などの資源のこと)を削りきった後、にげるためのエネルギーが重いポケモンをバトル場に縛りながら、フェザーショットでベンチのポケモンを狙い撃つ。そんなゲームプランも頭に入れておきましょう。

② このデッキを改善するなら入れたいカードとその理由

スボミー(Budew)

スボミーは、ワザむずむずかふん(Itchy Pollen)で相手のグッズの使用を封じることができます。相手の動きを制限している間に、こちらは進化ラインを集めて盤面(自分と相手の場の状況のこと)を整えていく、というコントロールデッキらしい序盤の動きが可能になります。

セレビィ(Celebi)

セレビィのワザ、時をめぐる(Traverse Time)は、山札から草ポケモンとスタジアムを合計3枚まで手札に加えることができます。手札にない活力の森や、ジュナイパーex・ビビヨンの進化ラインをまとめて集められるので、このデッキの安定感をぐっと高めてくれる1枚です。

イグニッションエネルギー(Ignition Energy)

イグニッションエネルギーは、ジュナイパーexにつけることで無色エネルギー3つ分として働く特殊エネルギーです。相手の手札を4枚にできず、スナイパーアイが働かないターンでも、草エネルギーとイグニッションエネルギーの2枚でクラッシュアローを使うことができます。ただし、番の終わりにイグニッションエネルギーはトラッシュされてしまうので、この形で攻撃できる回数は限られていることを頭に入れておきましょう。

ハンディサーキュレーター(Handheld Fan)

ハンディサーキュレーターは、つけているポケモンが相手のワザでダメージを受けたとき、ワザを使ったポケモンについているエネルギーを1枚、相手のベンチに移動させるポケモンのどうぐです。

ジュナイパーexにつけておけば、クラッシュアローのエネルギートラッシュとあわせて、相手のバトルポケモンから実質2枚のエネルギーをはがすことができ、相手が次にワザを使うための要求をぐっと引き上げられます。妨害性能をさらに高めるためにも、2〜3枚採用したいカードです。

クラッシュハンマー(Crushing Hammer)

クラッシュハンマーも、ハンディサーキュレーターと同じく相手のエネルギーを妨害するためのカードです。コインを投げてオモテなら、相手の場のエネルギーを1枚トラッシュできます。成功率は50%なので、もし採用するのであれば、しっかり4枚採用して最大限の妨害ができるようにしましょう。

ノコッチ(Dunsparce)・ノココッチ(Dudunsparce)

ノココッチの特性にげあしドロー(Run Away Draw)は、カードを3枚引いたあと、ノココッチと、ついているすべてのカードを山札に戻す効果です。このデッキは進化ラインやスタジアムなど集めたいパーツが多いので、ドロー手段を増やすことで、序盤の展開もスナイパーアイの条件づくりも安定させることができます。

エーススペックの候補

1つの目のおすすめは、シークレットボックス(Secret Box)です。山札からグッズ・ポケモンのどうぐ・サポート・スタジアムを1枚ずつ手札に加えられるので、活力の森とジャッジマンといった、このデッキに欠かせないトレーナーズをまとめて揃えることができます。

もうひとつの候補が、ポケモン回収サイクロン(Scoop Up Cyclone)です。自分のポケモン1匹を、ついているカードごとすべて手札に戻せるグッズで、ダメージを負ったジュナイパーexをサイドを取られる前に回収して、立て直すことができます。手札に戻したポケモンは、活力の森があれば場に出したターンにすぐ進化させ直せるので、このデッキとの相性は抜群です。しかも、スナイパーアイの条件さえ満たせば草エネルギー1枚で攻撃できるデッキなので、すぐに攻撃を再開できるのも嬉しいポポイントです。

入れ替え候補

ニャースex(Meowth ex)

  • 序盤から終盤までベンチ枠を圧迫しやすいうえ、倒されるとサイドを2枚取られる負け筋にもなります。

エネルギー転送(Energy Search)

  • 持ってこられるのは基本草エネルギーだけで、グロウ草エネルギーには触れません。

ロケット団のラムダ(Team Rocket’s Petrel)

  • トレーナーズを探せるのは便利ですが、サポート権を使うため、そのターンにジャッジマンやボスの指令を使えなくなります。
  • 1枚採用なので必要な場面に引きにくく、デッキの基本的な動きに必須というわけでもありません。

アクロマの執念(Colress’s Tenacity)

  • 活力の森とエネルギーを同時に確保できますが、活力の森がすでに4枚入っているため、役割が重複しやすいです。
  • 攻撃条件を整えるためにジャッジを使いたいターンが多く、サポート権の競合も起こります。
改善したデッキリスト

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入れ替え候補カードは不採用とし、ノココッチライン、ハンディサーキュレーター、イグニッションエネルギーを追加しました。それに伴い、ポケパッドなどのポケモンを手札に加えるグッズの枚数を調整しました。

これにより、さらに妨害性能が上がっていると思うので、ぜひ試してみてください。

③ 使用時に注意すべきポイント

攻撃前に相手の手札枚数を必ず確認する

ジュナイパーexの特性「スナイパーアイ」は、相手の手札がちょうど4枚のときだけ無色エネルギーを無視できます。条件を満たさない場合、「クラッシュアロー」には草+無色3個が必要になるため、この構築ではほぼ攻撃できません。

基本的には、

  • ジャッジマンで相手の手札を4枚にする
  • ビビヨンの特性おおきなはねで4枚にする
  • その後にジュナイパーexで攻撃する

という順番になります。

ジャッジマンとボスの指令は同じターンに使えないため、相手の手札が4枚でなければ、ビビヨンがいないとボス+攻撃を成立させられません。

おおきなはねは相手の手札が0枚だと使えない

おおきなはねは、相手の手札を山札の下に送ることで4枚引かせる特性です。そのため、相手の手札が0枚のときは山札の下に送るカードがなく、この特性を使うことができません。相手の手札の状況をよく見て、ジャッジマンと使い分けましょう。

英語の文章では、’If they put ~ in this way’ と記載があります。この部分ができていなければ、4枚ドローを行わせることはできないです。

④ このデッキの強みと弱み

強み❶:高い妨害性能

毎ターンの手札干渉に加えて、クラッシュアローで相手のエネルギーを破壊し続けることで、相手はやりたい動きをどんどん封じられていきます。リストを改善し、ハンディサーキュレーターやクラッシュハンマーを加えれば、その縛りはさらに強固になります。

強み❷:活力の森によって2進化を素早く展開できる

活力の森があれば、モクローやコフキムシを場に出したターンでも、一気にジュナイパーexやビビヨンまで進化させられます。通常は準備に時間がかかる2進化ポケモンを早い段階から動かせるため、盤面を完成させる速度に優れています。

強み❸:状況に応じた複数の戦い方を選べる

基本はクラッシュアローによる正面への攻撃ですが、ジーランスがいれば、ジュナイパーexがフクスローの「フェザーショット」を使ってベンチを狙えます。また、相手の手札を4枚にできない場面でも、イグニッションエネルギーを採用すれば、クラッシュアローを使える可能性があります。妨害、正面突破、ベンチ狙撃を状況に応じて使い分けられるデッキです。

弱み❶:自分の動きが制限されやすい

スナイパーアイの条件を満たすには、相手の手札を毎ターン4枚に調整し続ける必要があるため、常に相手の手札の枚数を意識したプレイングが求められます。手札干渉のカードを引けないターンは、ワザを使うためのエネルギーが一気に重くなってしまう点にも注意が必要です。

弱み❷:2種類の2進化ラインをそろえる必要がある

ジュナイパーexだけでなく、安定して攻撃条件を整えるためにはビビヨンも必要です。そのため、モクロー・フクスロー・ジュナイパーexと、コフキムシ・コフーライ・ビビヨンの両方を集めなければなりません。そのため、活力の森を引けなかった場合や、特定の進化先がサイドに落ちた場合は、盤面の完成が大きく遅れる可能性があります。

まとめ

ジュナイパーexデッキは、手札干渉とエネルギー破壊という2つの妨害を武器にコントロールデッキです。相手の手札を4枚にするタイミングや、ジャッジマンとビビヨンの使い分けなど、考えることは多いものの、そのぶん使いこなしたときの達成感も大きいデッキです。まずは毎ターン、相手の手札枚数と次のジュナイパーexの準備を確認しながら、安定してクラッシュアローを使い続けることを目指してみましょう。

今回紹介した入れ替え候補を採用することで、安定性を高めたり、妨害に特化させたりすることが可能になります。ぜひさまざまなカードを試しながら、自分の好みに合わせて構築を調整してみてください。

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イムチャンユウ
東京で学生をしながら、競技プレイヤーとして自主大会や公式大会に参加しています。 直近の成績:ガルシア杯 ベスト4、シティリーグ2025 S1 準優勝、シティリーグ2025 S3 ベスト8、シティリーグ2026 S1 ベスト8、シティリーグ2026 S2 ベスト4、シティリーグ2026 S4 優勝、CL2026 大阪 9-4