コラム

ポケモンイラストレーションコンテスト、AI疑惑の一次審査通過者を失格に

The Pokémon Company International(海外ポケモン公式)が、ポケモンイラストレーションコンテストで一次審査を通過した応募者の一部をルール違反で失格にしたと発表しました。

具体的にどのようなルールに違反したのかは明かされていませんが、国内外のポケモンファンの間では、応募作品のうち数点がAIを使用したものであり、アーティストの1人が複数の名前を使用して3点以上の作品を応募したものであるとの指摘が相次いでいました。

同社は、トップ300に入る新たな応募者を選出すると発表しています(選考は後日)

疑惑の一次審査通過作品

今回疑惑が提起された作品のうち6点は驚くほど似た名前のアーティストであり、すべて 「V.K.」というイニシャルで参加していることが確認されています。

もしこれらの作品が同じアーティストによるものであれば、コンテストのルール違反となります。

今回AIが使用されたと疑われている作品はいくつかありますが、ピカチュウのスタジアムの作品が特にわかりやすいAI作品とされています。

ほとんどのAIアートがそうであるように、背景に違和が発生しています。スタジアムのライトの大きさがすべて異なり、奇妙な角度であり、その構成に一貫性がなく、照明の上のパネルは、複数の形状で構成されそれぞれの間にはパターンも関係もありません。スタジアムの人々は無表情です。

また、右上のイーブイの作品に映っているシャワーズは別のアーティストによって以前描かれたものの盗作であるとの指摘も行われました。また、右下のイーブイの作品は位置関係がおかしくなっています。

コンテストに応募できるようになったのは2023年10月からで、ちょうどAI画像ツールが爆発的に普及した時期でした。そのため運営はこの事態を想定できていなかったと思われます。このタイミングによるものか、コンテストのルールにはAIについての言及がありませんでした。